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人は、どうして苦しみもだえなければならないのか。
人の一生は、奴隷の日々のように長く苛酷だ。
一日の終わりが、なんと待ち遠しいことか。
人は賃金を受け取る週末まで汗水流して働く。
同じように私にも、苦しい日々と、
長くて物憂い夜がある。
床につくとき、『今が朝ならいいのに』と思い、
夜が明けるまで、寝返りを打って悶々とする。
私の体にはうじ虫がたかり、
皮膚はかさぶたで黒ずんでいる。
肉はざくろのように口を開け、膿が流れている。
望みもないまま、またたく間に一日一日が過ぎ去る。
私のいのちは、はかない息のようで、
良いものは何一つ残っていない。
私を見ていられるのも長くはない。
もうじき、私の死骸を見るようになるだろう。
雲が散って消えるように
死んだ者は永久に戻らない。
10 家族の前から永久に姿を隠し、
再び顔を見せることもない。
11 頼むから、私の苦しみをわかってほしい。
悩み苦しんでいる私に、気がすむまで語らせてほしい。
12 ああ神よ、
どうして私を放っておいてくださらないのですか。
私は獣でしょうか。
13-14 眠って悲惨な境遇を忘れようとすると、
あなたは悪夢で私を脅します。
15 こんな状態がいつまでも続くくらいなら、
ひと思いに締め殺されたほうがましです。
16 もう生きていたくなんかありません。
お願いです、神よ。
残り少ない日々を、私だけにしておいてください。
17 人とは何者なのでしょう。
神がわざわざ時間をかけて
苦しめるだけの値打ちがあるでしょうか。
18 朝ごとに尋問し、一日中痛めつけなければ
気がすまないのですか。
19 せめてつばを吐く間だけでも
ひとりにしておいてください。
20 人間の見張り役である神よ。
私の罪がご気分を害したのですか。
なぜ私を標的にし、
とても生きてはいられないようにさせるのですか。
21 なぜ私の罪を赦し、除いてくださらないのですか。
私は今にも息絶える身ではありませんか。
神が捜しても、私はどこにもいなくなるのです。」