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船の中のノアとすべての生き物を、神は心にかけていました。やがて神が風を吹きつけると、しだいに水は減り始めました。 地下水も止まり、滝のように降っていた大雨も収まってきたようです。 3-4 降り始めてから百五十日目に水は少しずつ引いていき、とうとう船はアララテ山の頂に止まりました。 日に日に水位は下がり、三か月後にはほかの山々も姿を現し始めました。

水が引き始めてから四十日目、ノアは天窓を開いて、 からすを放しました。からすは、地面が乾くまであちこちを飛び回っていました。 しばらくしてノアは、今度は鳩を放し、乾いた土地を捜させました。 けれども鳩は下り立つ所が見つからず、ノアのもとへ帰って来ました。水がまだ全地を覆っていたからです。ノアは腕を伸ばし、鳩を船の中に入れました。

10 それから七日後、ノアはまた鳩を飛ばしてみました。 11 夕方ごろ戻った鳩を見ると、オリーブの若葉をくわえています。それで、水がかなり引いたことがわかりました。 12 さらに一週間後にもう一度放してみると、鳩はそれきり戻りませんでした。

13 そのあと、さらに三十日ほどたちました。ノアが船の屋根を取って外を見渡してみると、もう水は引いています。 14 しんぼう強く、さらに八週間待つうちに、とうとう地面はすっかり乾きました。 15-16 神はノアに言いました。「さあ、家族といっしょに外に出なさい。 17 動物も鳥も地をはうものもみな出してやりなさい。それぞれ繁殖して、どんどん増えるようにするのだ。」 18-19 それを待っていたように、ノアと妻と息子夫婦、それに動物たちはみな、その種類ごとに船から出ました。

20 ノアはそこに主への祭壇を築き、神から指定された動物や鳥をささげ物としてささげました。 21 神はそれを喜び、こう心に誓われました。「もう二度とこのようなことはしない。人間は子どもの時から悪い性質を持っていて、悪い考えを抱くものだ。わたしはもう、大地をのろって生き物を滅ぼすようなことは絶対にしない。 22 大地がある限り、春の種まきと秋の収穫、暑さと寒さ、冬と夏、昼と夜とが、年ごとにくり返されるだろう。」